本日の日記

餅つき

2025年12月28日(日曜日)

私の子供の頃は、師走が押し迫る今ごろはあちらこちらで、お正月用のお餅をつくあの音が聞こえていました。
29日と31日につく餅は、それぞれが「苦餅」「一夜餅」として避けられました。
日本のこうした風習がひとつひとつ消えていくのがちょっぴりさみしくなるのは、私だけでしょうか。

松原照子印

本日の世見

唾つけとき

2025年12月28日(日曜日)

「もういくつ寝るとお正月~♪ お正月には凧上げて 独楽をまわして遊びましょう♪ 早く来い来いお正月~♪」
この歌、ご存じの方も少なくなったことでしょうね。
私の子供の頃のお正月は、“晴れ着”といった着物を着て羽根つきをしました。負けると顔に墨で×や〇を書かれたりしていました。
凧上げも、電線が今ほどなかったので上げやすかったし、独楽まわしは男の子の大好きな遊びでした。
あの頃は、ご近所さんとは仲良しで、子供たちも寒さに負けず、お正月遊びを楽しんでいました。良き時代だったと思います。
そういえば、カルタ取りもありましたよね。
“いにしえの暮らしぶり”になってしまった気がするお正月の遊びですが、懐かしく思い出されます。こんなことも、今お伝えすると首を傾げられるかもしれませんが‥‥。
古代の日本においては、「唾(つば)」はツバキといって神聖なものでした。
人々は、自分の唾には霊力があると信じていました。
『古事記』に出てくる海彦と山彦の説話では、器に中に珠を入れて、さらにそこにツバキを吐いて、約束の強固なことを確かめたりしていました。
それとね、霊力のあるツバキを眉につけると、キツネやタヌキに化かされないと言い伝えられていました。“眉唾”という言葉はここから来たものなんですよ。
子供の頃、怪我をすると、「唾つけとき」といわれた人もいると思います。眉に唾をつけるのは、古代のおまじないだったのですからね。多くの古代社会や民間伝承では、唾液に治癒力があると信じられていたのです。
眉に唾をつけるとね、意外と気合が入るかもしれませんが、唾に霊力があると思う人は、今はおられないことでしょう。

松原照子印
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