島崎藤村といえば、自然主義文学の大御所です。
自費出版した小説『破戒』は、文壇から絶賛されました。
藤村の生活はとても苦しく、三人の娘は栄養失調で死亡。でもね、その一方で長男、次男、三男と授かり、その後、四女が生まれた時、妻は死亡。
姪っ子の19歳こま子に子供たちの世話を頼むのですが、藤村はこま子と過ちを犯し妊娠させてしまいます。
妊娠を告げられた藤村は、こま子とお腹の子を捨ててヨーロッパに逃げたのです。
こま子の子は、関東大震災で行方不明に。3年間ヨーロッパで過ごし、日本に帰った藤村は、再びこま子とよりを戻すのです。
このことを「懺悔」と題して新聞で公表。
それを知って困った兄は激怒するも、私小説作家の藤村は、『新生』にこのことを書きました。ネエネエ、読んでみたくなりませんか。
藤村は後に24歳年下の女性と再婚。
こま子も結婚をするのですが、夫は投獄され離婚。
1979年、こま子は東京の病院で85歳で他界します。
こま子の人生って凄過ぎます。
![松原照子印](/images/common/sign.png)